甘エビについて

 刺身では欠かすことのできない甘えび。ご存知でしたか羽幌町は日本国内でも屈指の甘えび水揚量を誇ります。
 北るもい漁協の甘えびは、スーパーで売られている真っ白になった甘ったるいものとは違います。透き通った朱色の殻の中から、プリッとした食感のなかに絶妙な甘味をかもし出すその味は最高です。酒の肴にはもちろんですが、ホカホカのご飯にもよく合います。頭をむしり殻をむいてお召し上がりください。残った頭はお吸い物など出し汁としてお使いください。抜群の出しが取れます。
 とろりとした甘さはタンパク質を多く含むことによるといいます。その他にもタウリンやキチン、アスタキサンチンがバランスよく含まれコレステロールや血圧を下げるなどの効果がある健康食品でもあります。


なぜ最高級なのか?

 それは、なんといっても鮮度が違います。北るもい漁協のエビはエビ篭漁業と呼ばれる漁法で採捕され、海から水揚された直後のエビを船内の活魚水槽へすぐに移されます。そのまま活きた状態で運ばれたエビは午前8時の漁協市場の入札直前まで船内に保管されます。また、エビを発砲スチロールへ移すときにも気を配り、極力エビに触れないように鮮度保持を心がけています。
 また、当漁協のエビは薬品などは一切使わずそのままの状態でお届けいたします。スーパーなどでよく見かける妙に赤い着色されたエビとは違います。そのため、薬くさい苦い味はしません。

さらに、当漁協のえび篭漁船には全船に海水滅菌装置を搭載し衛生管理・鮮度対策を強化しています。ポンプでくみ上げた海水を電気分解し、フィルターを通してろ過した後、冷却装置で海水を冷やしてから船内の水槽に注入します。定期的に携帯型残留塩素計で滅菌状態をチェック。衛生管理にも気をつけています。


甘エビが漁獲される漁場”武蔵堆”

 北の日本海において、最大にして最高の漁場(堆)の名です。
 その名の由来は、1880年代に軍艦(コルベット)として建造された武蔵が1922年に測量艦へと種別を変更され、日本近海をくまなく測量し、その結果発見した堆をその艦名にちなんでつけられたと伝えられています。(ちなみに有名な戦艦武蔵はその後の1940年代に建造されています。)
 堆(タイ)とは海底にある海山のことで、断頭円錐の形をしており、上部は浅瀬で漁場になります。右の図をご覧下さい。羽幌・苫前町はその武蔵堆へ一番近い位置にあります。武蔵堆の中にも沖武蔵堆や北武蔵堆などがあり、中でもその形が天狗のそれに似ていることから名づけられた天狗の鼻と呼ばれる場所は特徴的な形をしています。
 当漁協のエビは、そんな武蔵堆と呼ばれる海域で捕れた最高級の甘エビです。
Special Thanks 参拾壱項(上記の解説にあたり、参考にさせて頂いたサイトです。)